愛は百薬の長

わんわんにのちゃんを愛でる @619O319

【検証】渡海先生、実はオペ室の悪魔じゃない説

お久しぶりですこんにちはこんばんは、みづきです。
全国617万人の二宮担のみなさん、遂に始まりましたね!
日曜劇場「ブラックペアン」!!!

白衣の自担が見たい、自担に罵られたい、自担が煙草を嗜む姿が性癖なので見たい等々、これほどまでに二宮担の夢と希望と血と汗と涙を詰め込んだ医療エンターテインメント、他にないでしょ……という感じ。もちろん作品自体も面白かったし大満足なのですが、なにより大好きな二宮くん演じる渡海先生がまあわたしに似ていて驚きました。(そこ)

いや、正確には、わたしは医者ではないし渡海先生みたく何でも器用にこなせるわけでもないしそれなりに名誉や昇進にだって興味がある、所謂"普通"に近い人間なのだとは思うのだけど、それでも今までの人生を振り返ると「変わってるよね」と言われることが多かった気がするし、なんなら先週振られてしまった2つ上の元彼にだって「今まで出会った人の中で一番クセがある人だなって思った」などと言われたのでたぶんこの自己分析はあながち間違ってないんじゃないかと思っています。なので今回はそんな渡海先生に似ている(?)わたしが行う、渡海先生プレゼンみたいな記事です!!

では早速。


ブラックペアン初回放送を見た直後にこう呟いたのだけど、この渡海先生のモンペみたいな発言は自分の性格に対する言い訳みたいなものでした。

わたしは生まれてこの方一応女の子として生きてきたので、一般的に女の子特有だと言われている、結論のない話で盛り上がるのも、そういう話を何時間も続けるのも、好きだし実際よくやっています。ただそれは、相手に特に伝えたいことがない場合であって、
・伝えたいことが明確にある状態
・時間があまりない状態
このふたつの条件が揃ってしまったら、よく言えば合理的な、悪く言えば直接的な言葉を選んでしまう。それはもうオブラートのオの字もないくらい。


それが重なった結果、わたしは元彼のプライドを傷つけ、挙句振られてしまったというわけです。言うまでもなく、彼を貶したかったわけでも、彼のプライドを傷つけたかったわけでも、彼を落ち込ませたかったわけでもなくて、わたしの認識としては事実をお伝えしただけ。しかも、あのときもっと時間があればオブラートに包んだ柔らかい言葉を選んでいたとも思います。

そうしたいわけではないのにそうさせてしまう原因は、たぶん心理的な焦りもあるけれど熱量の問題なのかなと渡海先生を見ていて感じました。

自分がどこに熱量を注いでいるか。
渡海先生の場合ひとりでも多くの命を救うことで、すなわちそれはひとりでも多くの命を救うための医者を生み出すことに繋がる。
その最短ルートがきっと、万年ヒラの自分より劣っていることを知らしめることによって相手の向上心を刺激することなんだろうと。まあこれを世間一般では煽りと言ったりするんだろうけど。

人間は自分の欠点に自分で気付かなければ本当の意味で変われないとはよく言ったもので、挫折は人間を成長させるとはまさにこのことなのかなあとぼんやり感じました。そうしてプライドを傷つけられたひとは、自分の無力さを感じてそこにいることから逃げる。これまでエリートとして育ってきて、周りの人間より常に優位に立ってきた医者なんてなおさら、自分の抱くプライドと現実の自分の無力さのギャップに耐えられなくなってしまう。

だけど、プライドを保つために医者をしている医者と、ひとりでも多くの患者さんを助けたいと思って医者をしている医者、どちらに命を救われたいかと聞かれたら圧倒的に後者で、そういう志を忘れていない医者のことを「医者の鑑」だと評するんじゃないでしょうか。だから、そんなちっぽけなプライドを捨てて「助けてください」と土下座で頼み込んできた世良先生の熱意を買ったんだと思います。


ひとりでも多くの命を救いたい。

そのためなら土下座することも、必死になって頼み込むことも厭わない。患者の命を救うためにした行動を情けないとは微塵も思わない、そんな世良先生に自分と同じものを感じた。注ぐ熱量が同じだったんですよねきっと。


渡海先生を演じるに当たって、二宮くんがよく言っていた「それぞれの正義」という言葉。渡海先生の正義は純粋に命を救うことで、それは裏も表もない本音。対人関係でもよく言う、大切だから叱る、自分のことを本気で叱ってくれるひとを大切にしなさい、ってこういうことなんですよね。

事実を伝えられて、怒られたと感じるのは自分がそれに気付いているのに、気付かない振りをして逃げてきたことを、改めて直接的に伝えられてしまうとその逃げ道がなくなってしまうから。だから、物理的に逃げた先で怒られたって言うんです。それが、論文も発表していないような万年ヒラの医局員や、学歴も年齢も下の彼女など、一般的に見たときに自分よりも社会的地位の低いひとからならなおさら。


渡海先生にとっては患者、ひいては患者の命を預かる医者が大切で、わたしにとっては彼が大切だったんです。

こういうことを言うと言い訳がましいし未練がましいけれど、決して見下したいわけでもなく、大切だからこそ成長してほしいんです。わたしは渡海先生ではないから本当のところはわからないけど、わたしが誰かを叱るときは自分が嫌われるかもしれない覚悟で、その誰かの成長を願っています。自分に対する評価を犠牲にしてでも、成長して評価されてほしいひとだから。

キツいことを言うのは、嫌われてでも守りたいものが、貫きたい正義があるからです。

自分の評価を犠牲にしてでも目の前の命を救いたいのがきっと渡海征司郎というひとの本質なんです。そういう点で渡海先生は命の重さも大切さも誰よりもわかっていて、命への向き合い方も誰よりも誠意があるひとだなあと思います。

ただ、やり方や言い方が直接的すぎて、合理的すぎて、回りくどいことをしないから傲慢に思えてしまうだけ。渡海先生の呼称であるオペ室の悪魔だって、悪魔と評すことで自分より実力のある渡海先生を認められない周りの医者のちっぽけなプライドがそう呼ばせているだけであって、患者さんにとってはきっと悪魔なんかじゃないのではないでしょうか。

まあ本人は呼称なんてどうでもよくて、ただ「目の前の命を救う」という正義に従っているだけなんでしょうけど。

未来の話なんかしてねぇ
俺は今の話をしてるんだよ!

この台詞に渡海先生が詰め込まれていた気がしています。彼が見ているのは確かに"今目の前にある命"だけです。だけど、だからと言って未来の命を犠牲にするわけではない。未来の命だって、未来の渡海先生の目の前にあるのならそれは彼にとって"今目の前にある命"になるんですから。


ここまで書いたのは、あくまでもわたし個人が抱いた渡海先生への印象です。ただ、この記事を読んで渡海先生ってそんなに悪いひとじゃなのかな?と一瞬でも感じてくれたら、似ているわたしとしては嬉しいです。

あなたにとって渡海先生はどんなひとですか?