愛は百薬の長

わんわんにのちゃんを愛でる @619O319

ニノミヤ語録を考える

突然ですが、わたしは二宮くんのワードセンスがとても好きです。ワードセンスというか、言葉の選び方や並べ方が独特で、決して難しい言葉を使っているわけではないのに、なかなかその本質を捉えることが出来ない二宮くんの紡ぐ言葉が好き。

そんな二宮くんの独特な感性で語られるものといえば、そう、MOREで8年連載している一途です。わたしが二宮くんの言葉に惹かれるようになった最大の原因はこの一途にあります。紙媒体なので自分のペースで読むことができるし、考えを巡らせながらゆっくり読み返すこともできる。なのに何度読み返しても二宮くんの本質には触れさせてくれないし、かと言って二宮くんがその本質を提示してくれるわけでもなく、毎月ひとりでいたちごっこになっていくという何ともモヤモヤする連載です。

そんな一途が先日連載100回を迎え(いつの話してんだ)、そのひとつ前、99回目の連載でこれまでの一途を二宮くんの印象的な言葉と写真で振り返る100回記念のプレ企画が行われました。ので、きっと本質に触れることは出来ないのだろうけれど、そんな二宮くんの言葉たち、ニノミヤ語録について考えてみようと思います。


何かが始まるってことは同時に、いつかは終わりを迎えなきゃいけない。でも始まる時に終わりを考えたくはないよ。

2009年1月号 第1回 はじまり より

一途の連載が始まった2009年、第1回目のタイトルは「はじまり」。その言葉とは正反対な「おわり」の話をしている二宮くんがとても印象的なこの回。

個人的に、二宮くんは「おわり」を意識して生きている人なんじゃないかと思うことがよくあります。「役柄で何度も死んでいるから死ぬことは怖くない」と発言してみたり、自作の曲に「永遠なんて存在しないものだから」なんてアイドルなのに綴ってみたり、常に何かの「おわり」や何かが「おわる」ことを意識している人、というより、「おわり」にきちんと向き合っている人だなあと思う。

何かが始まったとき、何かが軌道に乗ったとき、楽しいとき、嬉しいとき、人は「この瞬間が永遠に続けばいいのに」と自然に思ってしまうけれど、一瞬だけ「でもいつかは終わるんだよなあ」とも考えて、でも大抵の人はその「おわり」から目を逸らしてしまう。けど二宮くんは目を逸らすんじゃなくて、きちんと向き合って、その上で「どうしたらこの瞬間が少しでも長く続くか」、その方法を考える人なんだとおもう。

その結果、一途も100回を迎えることが出来ているし、色んなことが続いているんだと思います。口では「終わりを考えたくはない」なんて言いながら、誰よりも「いつかは終わりを迎える」ことをわかっていて、誰よりも「おわり」を寂しがってしまう。そんな人だから、心の準備みたいなのを早めにしてるのかな。そうだったら心の奥からきゅーーんてするし、毛布にくるんで守りたくなっちゃうね。


アドリブをやるのは勇気がいるけど、やらなきゃタイミングを逃しちゃうから。一度でもうまくいくと"味をしめる"し、怖さより、やってみたい気持ちが勝つ

2009年6月号 第6回台本のない仕事 より

アドリブについて語っていたときの言葉。これは今の二宮くんにも通ずるところがあるな〜と思っていたのだけど、丁度ラストレシピのインタビューでこう語っていました。

撮影中も「好きにやっていいですよ」「お任せします」と言われたときに、やっぱり滝田監督が考えつかないようなことをやってやろうって思えるんですね。それが、僕は楽しかったです。

Cinema★Cinema No.70 より

意外なことをやって人を驚かせるのが好きっていう男子小学生(34)っぽいところは、バラエティを見ていて何となく感じてたんだけど、お芝居でもそれを取り入れる二宮くんって本当にすごいと思う。台本にないことをやるってことは、つまり予定を崩すことに繋がるかもしれないし、撮り直しになるかもしれないし、少なからずリスクを伴うこと。それを「やってみたい」気持ちで行動に移す二宮くんはやっぱりかっこいいし、現場の人たちの信頼を得ているんだなともおもうし、何よりその味をしめて、何度もやってしまうあたりがイタズラ好きな男の子(34)って感じでかわいいね。


嵐の5人が10年間一緒にやってこられたことは本当に奇跡的なことで。その道のりとか関係性は、友達なんていう言葉では言い表せないんだよ

2009年3月号 第3回 孤独と友達 より

二宮くんは嵐の「一番のファン」を自称するくらい、嵐とメンバーのことが大好きで、尊敬している人。「永遠」「絶対」「奇跡」みたいなちょっとふわっとした抽象的とも言える言葉を二宮くんが使うのって、大体嵐について語っているときなんじゃないかなって思っていて、それってつまり具体的な言葉、二宮くんの言葉を借りるなら「友達」、みたいな言葉では表現しきれないほど、二宮くんにとって嵐やメンバーはもっと神秘的で抽象的な存在で、たぶん空気みたいなものってことで。

これは、先に発売されたあゆはぴのメイキングでしょうさんが「(メンバーは)家族でもあり、友達でもある」と語っていたのと似ていると思ったんだけど、そんな認識が嵐の5人には共通して、それも8年も前の2009年より前からあって、それがたぶん嵐の魅力に繋がっているのかなと思ってちょっと感動した。


一緒に飲んで語って、なんでも話して自分をさらけ出すことが仲よくなる秘訣では、必ずしもない

2010年2月号 第14回 おしゃべり上手 より

この言葉はめちゃくちゃ二宮くんらしいな〜と思った。基本インドアだし基本財布は出さないし基本あんまり飲みに行かない、芸能界には少ないタイプであろう(引きこもりアイドルの)二宮くんにしか言えない言葉。でも確かに、潤くんほどではないにしろ、嵐のメンバー以外で仲の良い友人や先輩は二宮くんにもいる。※なお、じゃない方芸人が多い。

この前放送されたババ嵐で、ゲストの小栗旬くんにも言われていたけど二宮くんが「平気で嘘をつく人」なのはベイストを聴いていても明らかだけど、たぶんそれが二宮くんにとっての仲良くなる方法のひとつなんだろうなと思う。自分のことをあんまり語りたがらない二宮くんは、人との距離を、冗談を言って場を盛り上げたり、些細なウソをついて興味を引くことで詰めている気がする。そういう二宮くんの普通の人とはちょっと違った感性ややり方が、わたしはとってもすきだし、ちょろいおたくなので何でも信じてしまうし、これでもかってくらい手のひらで転がされてしまう。


"誰か"に憧れて目指した時点で、"自分"は残せなくなる。その人はその人だからこそ完璧で、自分は自分だからこそ突き詰めれば、その人を超える可能性もあるのに

2012年3月号 第39回 憧れは冒涜 より

わたしは二宮くんの、迷っている誰かの背中をそっと押してくれるような言葉がすきなんだけど、この言葉はそれがぴったり合うというか何というか。最初は厳しいことを言ってるんだけど、そのあとに自分という人間の気付かなかった可能性を示してくれていて、素直に「そっか」って言える。

二宮くんは絶対に褒められて伸びるタイプだし、何ならめちゃめちゃに自分を褒めている気がする。この前のベイストでも普通の人には理解できないような発案をして、自分で褒めてたし。(かわいい)

でもこれって、二宮くんが自分の可能性を信じて疑ってない証拠だとも思うのです。しかも二宮くんは、才能やセンスじゃなく努力を褒めるタイプで、だからこそ努力して作り上げた映画でアカデミー賞を受賞したときも「第39回アカデミー賞最優秀主演男優賞」をフリー素材のように使い回していたんだろうし、例に挙げたベイストでの発言も頭を使ったことに対しての「あぁいいじゃん」だったんだろうと思うので、今すぐ体育教師になってわたしのような全国の運動神経が悪くて悩んでいる子供たちに手を差し伸べてほしい。


"祝うこと"と"伝えること"は違う。相手をお祝いしたいと思うなら、心の中でひとりで想うだけでもいい

2013年1月号 第49回 祝 より

これも二宮くんらしいな〜と思った言葉。さすが「誕生日メールはその日の23時59分に送る」という名言を残した男だよ……(?)わたしはちょろいおたくなので、これを友達に実践したところ「みづきちゃんに誕生日忘れられてるのかと思ってた;;;;」と返ってきて一瞬申し訳ない気持ちになったのでオススメできないです。

でも確かに"祝うこと"と"伝えること"は違うと思うし的を得ていると思う。相手をお祝いしたいという気持ちがあれば、どこにいてもいつでもできるし、やっぱりそうおもって伝えられた言葉は口先だけの言葉よりも心がこもって聞こえると思う。こういう二宮くんの屁理屈みたいな理屈もだいすきです。


一生、嵐でいられるわけじゃないことは自分たちも知ってるわけで。それでも嵐が好きで、終わらせたくないから、今を生きてるんだなって

2013年9月号 第57回 無我 より

嵐を語るシリーズ。やっぱり嵐を語る二宮くんはどこか物憂げで、だけど一番きらきらしていて本当に嵐が好きなんだろうな〜と思う。

「それでも嵐が好きで〜」の一文は、二宮くんの言葉のようで、実はその主語は直前に出てきた「自分たち」のつもりで言ったんだろうけど、そうやって、嵐に対する気持ちや想いが自分だけのひとりよがりなものじゃなくて、ちゃんと5人の共通認識としてあることを信じて言ってるのが嵐ファンを自称する二宮くんらしくてあったかくなりました。物欲のあんまりない、見せない二宮くんが「嵐を終わらせたくない」って言ってくれること、だから「今を生きてる」と生きる理由にしてくれること、二宮くんにとってジャニーズに入ったこと、嵐に出会えたことがどれだけ大切だったか伝わってきて「よかったね二宮くん(泣)」って気持ちになるね。


一緒に仕事する時は『"とりあえず"ではなく、きちんと説明してください』って言う。それが顔を合わせて仕事することの意味だと思う

2015年12月号 第84回 ひとり

こういう二宮くんの仕事に対するスタンスがめちゃめちゃに好きです。カメラが回っているところでは飄々としてるし、面白いことやってやろうっていう顔してたり、ウィンクを沢山キメたりしてる癖に、裏ではこういうこと思ってるところ。自分の進むと決めた道にただただ真っ直ぐで本気で、嘘をつかないところ。真面目だな〜とおもう。

前に「名前も知らない人と一緒に仕事しても達成感がないから、スタッフさん全員の名前を覚えてる」って話してたのも、たぶんこのスタンスの延長線上にあることで、そうやってお互いを知って腹を割って話したあとに、いい番組だったり作品だったりが出来上がるんだと思ってるんだろうな〜〜アイドルを職業にしている二宮くんにとって、アイドルとして完璧に振る舞うことやアイドルとして完璧な番組を作ることは、当たり前のことだと思ってそうなところがほんとにすきです。


アイドルは、他者に求められることで成り立つし、その期待を超えることで次につながっていく

2015年1月号 第73回 デフォルト、普通の男子 より

控えめに言ってめちゃめちゃにかっこいいし、アイドルを職業にしたってことがどいういことなのか、経験を踏まえて客観的に捉えてるのが二宮くんって感じがする。

自分や嵐がアイドルとして成り立っているのは、他者に求められているからであって、その期待を超えてきたから今につながっている、っていうことが言いたいのかな?と思ったけど、逆も然りで、期待を超えられなければ次はない、とも捉えられて自己啓発なのかなともおもった。

どちらにしろ、二宮くんが、嵐が、アイドルであろうとしてくれている姿勢が、言動やコンサートから伝わってくるし、毎回期待を超えてくる有言実行ぶりはほんとにかっこいいので、好きにならないわけがないんだよね。


賞は自分のためじゃなくて、ファンの人たちをはじめ、支えてくれてる人たちのために欲しいんだよね

2016年5月号 第89回 賞 より

ちょろいおたくだし重たいおたくなので、これを読んだとき軽率に泣いてしまった。(なおアカデミー賞授賞式でも泣いた)

二宮くんがアカデミー賞授賞式の壇上で話した「岡田くんのを見て俺も欲しいと思った」という言葉、その日は二宮くん自身が自分のために欲しいんだとばかり思っていたのだけど、そうじゃなくて支えてくれる人たちのために欲しかったんだって知って、ほんとに優しい人だなあって、この人を好きになってよかったって心の底からおもいました。

普通の人なら、賞は誰かのためじゃなくて、自分の努力の証として欲しいと思うんだろうし、そういう人たちを見てきたし、わたしだってそう思うんだろうけど、物欲のない二宮くんが、あの褒めてもらいたがりの二宮くんが、「ファンの人たちはじめ、支えてくれる人たちのために」って言ってくれたことが本当に嬉しかった。

あの日わたしたちが欲しいと思ったのは二宮くんのためで、二宮くんの欲しいと思ったのはわたしたち含め支えてくれる人たちのためで。あの日の二宮くんがいつにも増してきらきらしてたのは、たぶん、ファンの目指すものと二宮くんの目指すものがぴったり一致したからなんだろうな〜〜と思います。やっぱり二宮くんは、どこまでもアイドルとして輝くべき人だよほんとに。



ここまでで6240文字、ニノミヤ語録を考えてきましたが、ここで紹介したものはほんの一部です。この記事を読んでくださったみなさんに、二宮くんの優しさや心のあったかさが少しでも伝わったらいいなとおもっています。二宮くんの本質に迫るにはまだまだ時間が足りないけど、せっかく二宮くんが言葉が紙媒体で残される職業を選んでくれたんだから、これからもその言葉たちを追いかけていけたらいいな。長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございました!!


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